2015年8月29日土曜日

NASの自作 Part26

今日はより現実的なデータを使ってパフォーマンスを測定してみました。測定に使用したデータはZIP形式の大量の自炊ファイルが保存されているディレクトリで、Finderで確認するとディレクトリの情報は以下のように表示されます。

32,629,157,110 バイト(32.63 GB)、776 項目の合計

このデータを異なる方法でコピーしてtimeコマンドで処理時間を測定しました。テスト毎にPCを再起動してキャッシュが残らないようにしています。
結果は以下のようになりました。

No コピー元 コピー先 接続方法 処理時間 速度
1 Mac book air Shared Folder(RAID6) GbE(Samba) 11m09.960s 48MB/s
2 外付けHDD Shared Folder(RAID6) USB3.0 6m56.607s 78MB/s
3 Shared Folder(RAID6) SSD SATA3.0 3m31.650s 154MB/s
4 SSD Shared Folder(RAID6) SATA3.0 1m06.908s 487MB/s

各デバイス、インターフェースの速度の限界は以下の通りです。

デバイス/ケーブル 転送速度 読込速度 書込速度
CAT5e 125MB/s --- ---
USB3.0 640MB/s --- ---
SATA3.0 600MB/s --- ---
SP010TBPHDD03S3K --- 74MB/s 69MB/s
MZ-7TD120B/IT --- 530MB/s 130MB/s

今回のテストでデータがどのような流れでコピーされるかを表すと多分、以下のようになると思われます。

1. [Mac book air] -> [UE-1000T-U3] -> [CAT5e] -> [AirMac Extreme] -> [CAT5e] -> Samba -> NIC -> [MB] -> [ASA-6805H] -> [SATA3.0] -> [WD30EZRX-1TBP]
2. [SP010TBPHDD03S3K] -> [USB3.0] -> [MB] -> [ASA-6805H] - [SATA3.0] -> [WD30EZRX-1TBP]
3. [WD30EZRX-1TBP] -> [SATA3.0] -> [ASA-6805H] -> [MB] -> [SATA3.0] -> [MZ-7TD120B/IT]
4. [MZ-7TD120B/IT] -> [SATA3.0] -> [MB] -> [ASA-6805H] -> [SATA3.0] -> [WD30EZRX-1TBP]


以上の結果をふまえて考えてみると
まず4の結果から10台構成のRAID6アレイの書込速度はかなり高速であるということが分かります。また3の結果ではRAID6アレイからの読込速度が遅いように見えますが、実際はコピー先のSSDの書込速度の遅さがボトルネックになっていると思われます。よってSASカードのパフォーマンスは全く問題ないと推測されます。
次に2の結果ですが、USB3.0経由で遅いのは外付けHDDの読込速度の遅さが原因である可能性が高いです。問題は1の結果で、NASの基本であるLAN経由のコピーが遅いです。一番ボトルネックになると思われるギガビット・イーサネットの限界である125MB/sの半分のスピードも出ていません。ボトルネックはUE-1000T-U3AirMac Extreme, Sambaのいずれかであると思われます。とりあえずSambaが遅いというネットの書き込みもあるので、Sambaのパフォーマンスチューニングについて調べてみようと思います。ひとまず一番の不安材料だったSASカードのパフォーマンスが悪くないことが分かって本当に良かったです。

0 件のコメント:

コメントを投稿