今日はより現実的なデータを使ってパフォーマンスを測定してみました。測定に使用したデータはZIP形式の大量の自炊ファイルが保存されているディレクトリで、Finderで確認するとディレクトリの情報は以下のように表示されます。
32,629,157,110 バイト(32.63 GB)、776 項目の合計
このデータを異なる方法でコピーしてtimeコマンドで処理時間を測定しました。テスト毎にPCを再起動してキャッシュが残らないようにしています。
結果は以下のようになりました。
No | コピー元 | コピー先 | 接続方法 | 処理時間 | 速度 |
---|---|---|---|---|---|
1 | Mac book air | Shared Folder(RAID6) | GbE(Samba) | 11m09.960s | 48MB/s |
2 | 外付けHDD | Shared Folder(RAID6) | USB3.0 | 6m56.607s | 78MB/s |
3 | Shared Folder(RAID6) | SSD | SATA3.0 | 3m31.650s | 154MB/s |
4 | SSD | Shared Folder(RAID6) | SATA3.0 | 1m06.908s | 487MB/s |
各デバイス、インターフェースの速度の限界は以下の通りです。
デバイス/ケーブル | 転送速度 | 読込速度 | 書込速度 |
---|---|---|---|
CAT5e | 125MB/s | --- | --- |
USB3.0 | 640MB/s | --- | --- |
SATA3.0 | 600MB/s | --- | --- |
SP010TBPHDD03S3K | --- | 74MB/s | 69MB/s |
MZ-7TD120B/IT | --- | 530MB/s | 130MB/s |
今回のテストでデータがどのような流れでコピーされるかを表すと多分、以下のようになると思われます。
1. [Mac book air] -> [UE-1000T-U3] -> [CAT5e] -> [AirMac Extreme] -> [CAT5e] -> Samba -> NIC -> [MB] -> [ASA-6805H] -> [SATA3.0] -> [WD30EZRX-1TBP]
以上の結果をふまえて考えてみると
まず4の結果から10台構成のRAID6アレイの書込速度はかなり高速であるということが分かります。また3の結果ではRAID6アレイからの読込速度が遅いように見えますが、実際はコピー先のSSDの書込速度の遅さがボトルネックになっていると思われます。よってSASカードのパフォーマンスは全く問題ないと推測されます。
次に2の結果ですが、USB3.0経由で遅いのは外付けHDDの読込速度の遅さが原因である可能性が高いです。問題は1の結果で、NASの基本であるLAN経由のコピーが遅いです。一番ボトルネックになると思われるギガビット・イーサネットの限界である125MB/sの半分のスピードも出ていません。ボトルネックはUE-1000T-U3、AirMac Extreme, Sambaのいずれかであると思われます。とりあえずSambaが遅いというネットの書き込みもあるので、Sambaのパフォーマンスチューニングについて調べてみようと思います。ひとまず一番の不安材料だったSASカードのパフォーマンスが悪くないことが分かって本当に良かったです。
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